今後の掲載予定
【小説】薫と紗織の出会い
【設定】薫の戦闘スタイルや人間関係など補足
【設定】紗織のプロフィール
2013/04/11 (Thu)23:39
硯に水を垂らし、墨をする。すりおわったら筆を手に取り、深呼吸をひとつ。墨を付けたら、流れるように筆を動かす。勢いよく、されど丁寧に。胸の内で祖父母の教えを繰り返しながら、迷いのない筆遣いで書き進めていく。
「……できた!」
見事に書き上げ、薫(かおる)は歓声を上げた。筆をおき、改めて自分の作品を見下ろす。
薫は小学五年生の男の子で、姓を龍田という。頭を動かすたびに雪のように白い髪が軽やかに揺れる。小柄なことに加え、かわいらしい顔立ちなので女の子といっても通じそうだった。
薫は小さな神社の一人息子だ。そのため、神社の跡取りとして祖父をはじめ家族から教育を受けていた。今もその一環として、神社の護符を書いていたところである。長い練習をつんだかいあって、今では手本がなくともそらで書くことができる。その腕前は、薫の上達具合を見た祖父が、そろそろ売り物の護符を書かせてもいいだろうと言うほどに達していた。
墨が乾いたことを確かめると、しわが寄らぬように慎重に護符を持ち上げる。何度見ても文句なし、これまでで最高の出来栄えだ。
さっそく祖父に見せようと、小走りで廊下を駆けて行く。その後を追うように、窓が開いていないのにもかかわらずそよ風が廊下を吹きぬけて行った。
「……できた!」
見事に書き上げ、薫(かおる)は歓声を上げた。筆をおき、改めて自分の作品を見下ろす。
薫は小学五年生の男の子で、姓を龍田という。頭を動かすたびに雪のように白い髪が軽やかに揺れる。小柄なことに加え、かわいらしい顔立ちなので女の子といっても通じそうだった。
薫は小さな神社の一人息子だ。そのため、神社の跡取りとして祖父をはじめ家族から教育を受けていた。今もその一環として、神社の護符を書いていたところである。長い練習をつんだかいあって、今では手本がなくともそらで書くことができる。その腕前は、薫の上達具合を見た祖父が、そろそろ売り物の護符を書かせてもいいだろうと言うほどに達していた。
墨が乾いたことを確かめると、しわが寄らぬように慎重に護符を持ち上げる。何度見ても文句なし、これまでで最高の出来栄えだ。
さっそく祖父に見せようと、小走りで廊下を駆けて行く。その後を追うように、窓が開いていないのにもかかわらずそよ風が廊下を吹きぬけて行った。
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あとがき、のようなもの
読んでいただきありがとうございました。
二次創作小説の記念すべき第1話は、薫が武蔵坂学園に転校してくる前のこと。灼滅者に目覚めるきっかけとなった事件です。
今回はその序章となります。
最終話まで、だいたい週1か週2のペースで更新していく予定です。
まだまだ未熟ではありますが、楽しんでいただけるよう力を尽くしていきたいと思います。
あとがき、のようなもの
読んでいただきありがとうございました。
二次創作小説の記念すべき第1話は、薫が武蔵坂学園に転校してくる前のこと。灼滅者に目覚めるきっかけとなった事件です。
今回はその序章となります。
最終話まで、だいたい週1か週2のペースで更新していく予定です。
まだまだ未熟ではありますが、楽しんでいただけるよう力を尽くしていきたいと思います。
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